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社会福祉士(医療ソーシャルワーカー)の実態を掲載します。

CASE#10 医療機関における医療ソーシャルワーカーの人数配置考察

みなさんこんにちはケイです。

 

このブログでは社会福祉士である私が日々の仕事の中で思ったことを発信していこうと考えています。

 

病院に働いている人なら知っている人も多いと思いますが、医師の転職は非常に多いです。

 

「臨床のの質を高めたい」 「お給料が少ない」 知人や学会を通じた「ヘッドハンティング」など理由は多様にわたりますがこのような理由が多い印象です。


看護師は、場所を選ばなければ転職の幅はかなり広いです。病院のみにとらわれず、クリニック、老人ホームや血液センターなど様々な場所に看護師が活躍する環境があります。
病院一つをとっても規模やどのような機能の病院なのかによっても働く内容が変化するため、のライフスタイルや学びたい分野に応じて選択することができます。

 

では、 医療ソーシャルワーカーはどうでしょうか。


社会福祉士という枠組みで考えれば、看護師と類似しており、 病院、診療所、行政、 老人ホーム独立型等様々な選択肢があります。

 

 医療ソーシャルワーカーにのみフォーカスを当ててみるとどうでしょうか。
病院、診療所、介護老人保健施設等が主な活躍の場所になり、やはり看護師と類似しています。

 

決定的に異なるのは、 必要とする 「人数」です。

 

病院を例にとって考えてみると、看護師は施設基準を満たすためにある程度看護師の人数の確保が求められます。 夜勤体制の確保や、 産休を見据えた人事を行うため、皆様の予想通り比較的多めに採用される傾向があります。


対して医療ソーシャルワーカー(以下社会福祉士と過程)は施設基準に該当するものは少なく病院の方針、規模、幹部の考え方などによって人数にばらつきがあるように感じます。


特に「病院の方針」 「幹部の考え方」は医療ソーシャルワーカーの体制が露骨に反映されます。


例えば、 500 床規模の同等の病院同士であっても医療ソーシャルワーカーの配置人数は異なります。
医療ソーシャルワーカーは診療報酬を生産する専門職ではあるものの、少なからず人件費も生成するので、採用すればしただけの人件費がかさみます。

 

病院が想定する人件費相当の結果が出せなければ、人数を増やすことは難しいでしょう。
組織である以上仕方ないことですが、医療ソーシャルワーカーの人数が多い病院は、病院の方針に対してのニーズに合った結果を出しているからこそ多いというわけです。


「忙しいから」「患者が多すぎるから」だけでは社会人として交渉に欠けます。


看護師と異なり採用のキャパシティも、必要とされる人数も狭き門です。


しっかりとしたエビデンスを元に幹部と交渉していく必要があります。