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社会福祉士(医療ソーシャルワーカー)の実態を掲載します。

勝手に病院訪問 社会福祉法人 恩賜財団 済生会支部東京都済生会 東京都済生会中央病院

 

みなさんこんにちはケイです。

 

このブログでは社会福祉士である私が日々の仕事の中で思ったことを発信していこうと考えています。

 

勝手に病院訪問2カ所目は、社会福祉法人 恩賜財団 済生会支部東京都済生会 東京都済生会中央病院さんです。

 

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言わずと知れた日本最大の社会福祉法人である済生会の病院であり、済生会本社も近隣にあります。

 

東京都港区にあるため、東京タワーも近く、「THE 都会の病院」といった感じです。

 

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済生会中央病院は535床を有する急性期病院です。

 

地域医療支援病院、東京都がん診療連携拠点病院救命救急センター等の指定を受けており、東京都の医療を支えています。

 

済生会中央病院は、外国人患者受入医療機関認証制度(JMIP)の認定を受けています。

 

JMIPは外国人に対しても良質な医療を提供できる仕組みづくりが確立されている病院である証明であり、観光に訪れた外国人でも安心して受診、受療することができるといえるでしょう。

 

そして、済生会の伝家の宝刀である無料低額診療事業(社会福祉法)も健在です。

 

済生会は、元々明治天皇が発起人として起こした組織です。

 

済生会という名前の由来は、「生活困窮者をう(すくう)」「医療で地域の(いのち)を守る」「を挙げ、医療・福祉の切れ目ないサービス」の3つを活動の目標として掲げているためだそうです。

 

医療法に基づく公的病院でもあるため、より透明性のある医療を提供する義務もあります。

 

医療と福祉の両立をテーマに掲げている日本でも有数の組織である済生会は非常にリスペクトできる存在です。

 

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ではまた☆

 

 

 

CASE#19 社会福祉士の認定制度が普及されない理由

 

みなさんこんにちはケイです。

 

このブログでは社会福祉士である私が日々の仕事の中で思ったことを発信していこうと考えています。

 

みなさんは社会福祉士の認定制度についてどのように考えていますか。

 

医師や看護師の認定制度は医療業界では広く認知されていますが、社会福祉士はどうでしょう。

 

医療ソーシャルワーカー(以下MSWと略す)の職能団体である日本医療ソーシャルワーカー協会は、認定医療ソーシャルワーカーを取得、認定社会福祉士(医療分野)の取得を目指すキャリアプランが推奨されています。

 

職能団体は認定医療ソーシャルワーカー、認定社会福祉士を目指すように強く推奨されていますが、私の周囲では取得を目指していると明言している人に出会ったことはありません。

→心に秘めている可能性はありますが。

 

そもそも職能団体に入会している人自体が多いとはいえません。

 

様々な考えがあることを前提としますが、結果だけをみれば、協会に入会して認定制度を取得するメリットを感じられていないからなのでしょう。

 

私自身は、日本医療ソーシャルワーカー協会の会員ですが、「倫理綱領」を持っていることは非常にありがたいことだと思っています。

 

倫理綱領に基づいて臨床していると要所要所で自分がよく陥る「病院優先の考え方」から、「クライエント優先」の考え方に偏りを戻すことができて、そのたびにMSWのマインドを取り戻すことができています。

 

…とはいいつつ、私が周囲に入会を推奨したいかと問われれば、そうは思いません。上記の個人的なエピソードもMSW全ての方々に当てはまることはないでしょうし、みる人によっては同情の余地すらなく、「その程度のメリットか」と落胆される方もいるでしょう。

 

対照的に認定看護師は。専門性の担保や診療報酬に位置付けられているなど、確固たる地位を確立しています。

 

認定医療ソーシャルワーカーや認定社会福祉士が普及されていくためには、認定看護師のようにより具現化された形で可視化されないと、価値を見出すことは難しいのかもしれません。

 

現状の認定制度は、実務年数や研修参加、スーパービジョンなど一定以上の条件を達成しないと取得できない資格であるため、質の担保は期待できると思います。

 

MSWの質の担保を見極めるためのツールは極めて少なく、人によって価値観も様々であるなかで認定制度による可視化された資格は重要でしょう。

 

診療報酬に認定医療ソーシャルワーカーが位置付けられたり、認定社会福祉士を取得するとお給料が上がるなどの取り組みが普及してくれば、おのずと意欲をもつ人も増えていくのでしょうが、まだまだ道のりは険しそうです。

 

こちらのブログも是非ご覧ください。

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CASE#18 令和3年救命救急センター評価結果が更新されました。

 

みなさんこんにちはケイです。

 

このブログでは社会福祉士である私が日々の仕事の中で思ったことを発信していこうと考えています。

 

厚生労働省のホームページで、全国の救命救急センターの最新評価結果が閲覧できます。

 

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188907_00005.html

 

https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000929016.pdf

 

結果としては、兵庫県神戸市立医療センター中央市民病院が昨年に引き続き最高評価の結果となったようです。

 

神戸市立医療センター中央市民病院は、救急搬送患者が全国的に多い病院として非常に有名です。

 

単年で高いクオリティを出すのも大変なところを、数年に渡り高いクオリティを維持できている診療体制は、神戸の市民から頼りにされていること間違いなしでしょうね。

 

たかが数字ですがされど数字です。

 

外部の人間が評価をするのにこれほどわかりやすい指標はないでしょう。

 

この評価をみた医師や看護師などが、技術の向上や自己研鑽目的で転職してくることによって、さらなる病院全体のレベルアップに繋がっているように感じます。

 

神戸市立医療センター中央市民病院の病床は全て高度急性期、急性期のベッドとなっています。

感染症病棟、精神病棟を除く。

 

これは日本の今後の医療体制を象徴する形であると私は考えます。

 

現在の日本医療体制は、高度急性期、急性期、回復期、慢性期の4つに分類されています。

 

そのなかでも、国は急性期の病床を減らしていく動きを見せています。

 

個人的な意見になりますが、高度急性期の医療機関は、回復期や、地域包括ケア病棟などを設けずに、急性期医療に特化した方が良いのではないかと考えます。

 

詳細に話は別の機会にしますが、患者に対して、急性期、回復期等など機能が別れていることを説明すれば、十中八九入院している病院の回復期へ移動を希望されます。

 

移動、「病院」という環境が変わる、主治医が変わるなどなど、患者への負担はやはり非常に大きいですし、家族の負担も並行して大きくなります。

 

私たち医療ソーシャルワーカーは、国の医療体制を把握しているからこそ、患者と対話を重ねて別の病院へ転院してもらうようネゴシエイトしていますが、そもそも急性期の機能しかその病院になければ、患者に対しての説明も大きく変わってくるのではないでしょうか。

 

…とはいったものの、地域の実情、病院の方針や経営によって病床を工面しなければいけないのは明白なので、難しいところです。

 

地域の医療格差問題は、今後の後期高齢化社会を語る中で欠かすことのできない問題となっていくでしょう。

 

こちらの記事も是非。

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CASE#17 新型コロナウィルスの新しい位置付けについて②

 

みなさんこんにちはケイです。

 

このブログでは社会福祉士である私が日々の仕事の中で思ったことを発信していこうと考えています。

 

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前回の続きです。

 

新型コロナウィルスが2類相当から5類に変化すると、どのように世の中は変わっていくのでしょうか。大きく3つに分けて解説します。

 

①医療費について

 

2類相当の場合は薬やワクチンなどの多くが公費で賄われてきました。

※細かい診療会計の変更はありましたが、省略します。

 

5類になると、一部自己負担が発生します。しかし、国は当面薬の一部やワクチンなどは継続して公費負担とすると報道されています。

 

②外出制限、就業制限の撤廃

 

5類に分類されれば上記の制限は求められなくなります。

 

③受診について

 

これまでは限られた医療機関でしか受診や入院ができなかった新型コロナウィルスですが、5類になると全ての医療機関での受診が原則可能になります。

しかし、実際にそのようになるかは不透明な部分があります。

 

並びに、屋内外でのマスク着用も原則不要としていく動きも加速しています。

 

私たち医療従事者や、福祉関係の方々は多くの高齢者と接する機会も多いため、国の意向にすんなりと適応できるかは疑問が残ります。

 

受診、入院に関しては本音と建前の部分も少なからずあると思います。

 

全ての医療機関で受診できることが向かい風となり、受診や入院が逆にし難い状況になる恐れも考えられます。

 

国の補助金ありきでやむなく新型コロナウィルスの患者を受け入れている病院は少なくありません。

 

5類に認定されて補助金も撤廃されれば、感染率の高い新型コロナウィルスの患者を受け入れるメリットは大きく低下します。

 

そして、医療ソーシャルワーカーが日々悩まされてきた課題である「面会制限」がどのような方向に進んでいくのかも非常に気になります。

 

各々の病院の舵きりになることになると思いますが、今では遠い昔に感じる、面会フリーになる時代も訪れるかもしれません。

 

WITH コロナととの向き合い方はまだまだ模索する必要がありそうです。

 

お手隙の際にこの記事もどうぞ。

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CASE#16 新型コロナウィルスの新しい位置付けについて①

 

みなさんこんにちはケイです。

 

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皆さんの地域でも多かれ少なかれコロナウィルスの影響が生じていると思います。

 

転院しようと思った病院がクラスターで延期!?

 

退院しようと思った施設がクラスターで延期!?

 

自宅退院しようとしたら家族がコロナウィルスに罹患して見守る人がいないから延期!?

 

日常茶飯事となってなっている病院も少なくありません。

 

院内のスタッフがコロナウィルスに罹患して、マンパワー不足に陥ることもあるのではないでしょうか。

 

小規模な病院には致命的な影響を及ぼしかねません。

 

普段の業務が普段通りに進まないと、病院全体が浮き足が立ってしまい、思うように通常営業が遂行できなくなります。

 

まさに災害医療現場と同等の事態に陥っています。

 

急性期のベッドが満床となると、地域の病院からの紹介を断ることは避けたいですが、後方を支えてもらうはずの病院がクラスターとなり、思うように進まないのが現状です。

 

紹介を受けても出し先がなく、やむなく救急患者をお断りしなければいけない事案の発生が見受けられることも増えました。

 

そんな中、新型コロナウィルスの感染症法の位置付けを変えようと国は動き出しています。

 

感染症は1類から5類までの位置付けに定められています。

 

主な疾患は以下の通りです。

 

1類:ペスト(ネズミが宿主/致死率約50%以上)・エボラ出血熱(コウモリが宿主として疑われている/致死率50%以上)など。

 

2類:SARS(コウモリが宿主と疑われている/国内での報告はなし)など

 

3類:コレラ(ヒトが宿主/汚染された食べ物で感染)・細菌性赤痢(ヒト、サルが宿主/汚染された食べ物などで感染)など

 

4類:狂犬病(肉食陸上動物が宿主/噛まれた傷から感染で致死率ほぼ100%)・デング熱(宿主は蚊/刺されて感染で関節通などを引き起こす)など

 

5類:季節性インフルエンザ・クロイツフェルトヤコブ病・梅毒など。

 

医療ソーシャルワーカーの知識として覚えておきたいことは、1類、2類は公費適用になり、入院勧告・指示が行えるといった点でしょうか。3類からは一部自己負担が発生します。

 

新型コロナウィルスはこれまで2類相当とされてきましたが、春以降で5類に移行するという方針を打ち出しています。

 

現場と国の意向に乖離があったり、救急隊員の苦悩問題(病院は救急車を断れるが、救急隊員は永遠に病院を探さないといけない)が置き去りになってしまう不安は隠しきれませんが、国がそのうような方向で動くのであれば、情報を知っておく必要があります。

 

次回は、新型コロナウィルスが5類になったらどのように変わるか解説していきます。

 

お手すきな際にこの記事もどうぞ。

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CASE#15 MSWは生涯同じ職場で就労するべき?⑤

 

みなさんこんにちはケイです。

 

このブログでは社会福祉士である私が日々の仕事の中で思ったことを発信していこうと考えています。

下記のブログを先に読んでいただくことを推奨します。

 

CASE#11 MSWは生涯同じ職場で就労するべき?① - MSW-Lab

 

CASE#12 MSWは生涯同じ職場で就労するべき?② - MSW-Lab

 

CASE#13 MSWは生涯同じ職場で就労するべき?③ - MSW-Lab

 

CASE#14 MSWは生涯同じ職場で就労するべき?④ - MSW-Lab

 

MSW界でバンディエラになる

 

メリット① 信頼関係の向上

 

メリット② 地域への理解

 

メリット③ 社会資源の把握

 

前回の続きです。

 

医療ソーシャルワーカー(以下MSWと略す。)でバンデュエラになる事のメリットを徒然と発信してきましたが、物事には二面性があります。

 

メリットもあれば、当然デメリットもあるということです。

 

デメリットはズバリ!

 

組織での「当たり前」が世間の「当たり前」と一緒であると勘違いしてしまうことです。

 

長年組織内で作り上げられた決め事やマニュアルがそのまま業務に反映されていることありませんか?

 

組織内独自の呼び方であったり、ルールであったり、多岐にわたります。

 

気づくことができたのであれば、まだマシな方で、それが「当たり前」だと思い込んでいる人も少なくありません。

 

その「当たり前を」バンデュエラが新人MSWへ教えるわけですから、負のスパイラルに陥ること間違いなしです。

 

露骨に感じることができるのは、転職経験のあるMSWではないでしょうか。

 

転職して気づくことも多いはずです。

 

今までの「当たり前」は「当たり前」ではなかったと。

 

組織内での「当たり前」、地域においての「当たり前」。

 

それって本当に当たり前ですか?

 

たった1カ所の組織、地域をみただけで物事を「当たり前」と決定づけられますか?

 

職能団体の研修に参加するなどして、定期的に世間の動向を把握しながら、指標を標準化していくメンテナンスのことを、

 

一言で、「毎日勉強」と解釈することができるのではないでしょうか。